初心者のディベーターを救う団・公式ホームページ

初心者のためのディベート講座

はじめに

以下では、競技ディベートをこれからはじめる方に向けて、競技ディベートのルールから議論の準備までをこなすために必要な知識・技術を一通り解説しています。いちから始めて大会に出場できるようになるまでの知識が身につくような内容を盛り込んでいるつもりですが、管理人の能力に限界があるので分かりにくかったり不足していたりする部分があるかもしれません。そのような場合は、遠慮なく管理人までご連絡ください。

ここでは、中高生が取り組むディベート甲子園に出場しようとするくらいの選手を読者と想定して説明しています。しかし、形式が異なっていてもディベートの基本は変わりませんから、そのあたりは気にしなくて結構です。大学生や社会人が行うディベートについても、基本は変わりません。英語アカデミックディベートについても、言語が異なるだけで、ディベートの形式は同じです。
また、本編においては、ディベート理解の役に立つ範囲で、発展的理論の基本的な部分についても「発展編」という位置づけで解説をしている場面もあります。その際は「発展編」として明示しておきますので、最初のうちは飛ばしてもらって構いません。ある程度ディベートについて理解が深まった段階で読んでいただければ、何かしら得るところはあると思います。

なお、初心者向けの内容とはしていますが、ディベートをある程度経験した中級者レベルの選手についても、ここで書いている内容を復習することには意味があると思います。特に日本語ディベートでは指導を受けられる環境が乏しいこともあり、私の見たところでは、ある程度の経験を持っていても体系的な理解が不十分だと思われる選手も少なからずいます(かくいう私自身も…)。ここでは、ルールや原則の趣旨などについても気がついた限りで取り上げておりますので、これまで学んできた内容を再確認する意味でも一度目を通す価値はあると思います。よりよい議論を行うため、後輩に指導をするため、経験者にとってもこの講座が役立てば幸いです。

講座の読み方

この講座は、以下の目次のような内容でできています。できるだけ丁寧(冗長?)な説明をしようと試みたため、全部を一度に読むとかなりの分量になっています。本来なら簡潔に叙述した方が分かりやすいとは思うのですが、そのようなテキストはネット上にも他にありますし、初心者に対して簡潔さを優先して説明や内容を省くことはかえってよくないとも考え、筆者の可能な限りで細かな説明を試みたからです。また、教育的目的から、同じ内容について重複して説明している部分もあります。そのような性格の講座ですから、全部を一気に理解する必要もありませんし、興味のある部分を読んでみるという方法でも大丈夫です。ディベートの方法として特に重要な部分だけ知りたいという場合は、とりあえず第1部(特に第3章)を読むという形でも大丈夫だと思います(第1部に関しては内容をまとめた「『初心者のためのディベート講座』のための講座」を用意しています)。
もっとも、ディベートを本格的に続けていきたいという場合は、この講座で紹介している程度の内容は理解する必要がありますので、最初からお読みいただくのがよいでしょう。

また、知っておいてほしいけれども少し難しいと考えられる内容について、コラムという形で取り上げている場合があります。コラムの内容はある意味で発展編に当たりますので、難しい場合は最初は飛ばしていただいて大丈夫です。ディベートは普通に取り組む分はそれほど難しいものではありませんので、まずは気軽な気持ちで読み進めていってください。

講座を利用される際の注意とお願い

この講座の作者はまだまだ未熟なディベーターであり、その内容が絶対的に正しいということはありません。もっとも、本来ディベーターは批判的に情報を受容するべきですから、その意味では「未完成なディベートテキスト」は存在を許されるのかもしれませんが、本講座が初心者向けをうたっている以上、そのようなことは言っていられないのも事実です。しかしながら、ここに書かれている内容はあくまでも作者の理解に基づくものであり、説明の中に問題がある可能性を否定できません。そのことを承知の上で、皆さまのディベートライフにお役立ていただければ幸いです。
(このページの最後に、講座を作成するに当たって特に参照した文献を挙げておきますので、そちらも参照してください)
また、内容についてご意見・ご感想・質問などあれば、当HPの掲示板か、管理人宛にメールをいただければお答えいたします。特に、内容への質問や批判については、個人的にも勉強になりますので、是非お願いします。



目次

*リンクの張っていない部分は未完成です


はじめに 〜「初心者のためのディベート講座」のための講座〜

第1部 ディベートの基礎知識

最初に、ディベートを行う上で必要な基礎知識として、ルールや議論の基本的な考え方についての理解を深める必要があります。ディベーターとしての思考方法を理解しておけば、その後の作業は非常に楽になります。

プロローグ

第1章 ディベートって何?
ディベートという競技の特徴や目的を知っておくことは、これから学ぶ内容を理解するために必要不可欠です。ここで解説している内容はWhat's Debate?のコーナーと重複している部分もありますが、こちらの方では「競技ディベートの枠組を理解する」ために、より詳しく叙述しています。実際に試合をするための知識ではないにせよ、ディベートの考え方を理解するためには非常に重要な内容ですので、飛ばさずに読んでいただけると幸いです。

1.1 ディベートの特徴
1.2 ディベートの目的
1.3 ディベートを学ぶ上で重要なこと
1.4 ディベートの枠組(発展編)

第2章 ディベートのルール
ディベートには細かなルールはありませんが、議論を行うために必要ないくつかの約束事があります。まずは、ディベートの試合を見て理解できるようになるための要素を理解していきましょう。

2.1 どうやったら勝てるのか 〜試合の目的〜
2.2 スピーチの順序と時間制限 〜ディベートのフォーマット〜
2.3 試合の簡単な流れ
2.4 スピーチのルール 〜ニューアーギュメントやレイトレスポンスの禁止〜
2.5 反則行為
2.6 議論の記録方法 〜フローシートのとり方〜

第3章 議論の考え方
ディベートで議論を作るときの基本的な考え方を説明します。この章の内容がディベート理解の8割を占めるといっても過言ではありません。この先でも何度も出てくる考え方なので、分からなくなったら何度でも戻ってきて理解するようにしてください。ここで説明している考え方は、日常生活などでも役立つと思います。

3.1 議論の3要素 〜説得するためには理由付けが必要〜
3.2 メリット・デメリットの考え方
3.3 メリットを考えるための3つの要件
3.4 デメリットを考えるための3つの要件
3.5 論題とプランの対応を考えよう(発展編:Topicalityについて)
3.6 対抗案を考えよう(発展編:Counterplanについて)


第2部 議論作り

いよいよ、ディベートの実践的な作業についての説明に入ります。ディベートでは、試合までの準備が勝負の9割を左右します。試合までにどのようにして議論を準備していけばよいのか、必要な作業を順番に見ていくことにしましょう。

第4章 リサーチと資料集め
議論をするためには、テーマとなる論題についての知識を深めることが非常に重要です。さらに、ディベートでは、相手を説得するために根拠としての証拠資料が要求されます。これを集めるためにも、論題について調べる作業は避けて通れません。この章では、論題について効率的にリサーチし、使える証拠資料を集める方法を解説します。

4.1 リサーチの目的
4.2 資料の集め方
4.3 効率的な資料の読み方
4.4 証拠資料集の作成

第5章 議論作りとスピーチ原稿の作成
ディベートでは、事前にスピーチする内容を考え、原稿化しておきます。試合で主張する基本的な議論については、事前に練り上げておくということです。もちろん、全ての議論を原稿にすることはできませんが、自分たちの主張や、予想される相手の議論に対する反論などを準備しておくことは可能です。事前に様々な議論を検討して準備することではじめて、相手の議論を上回れるのです。ここでは、議論を考え、原稿にする作業について説明します。

5.1 議論作りの下準備 〜ブレインストーミング〜
5.2 立論原稿の作り方
5.3 反駁原稿の作り方
5.4 質疑・応答の準備
5.5 原稿の形式と整理方法

第6章 スピーチの練習
議論作りではありませんが、試合で議論するためには、スピーチの練習も必要です。試合でうまくスピーチをするために必要な練習方法などを簡単に説明しておきます。

6.1 スピーチで気をつけるべきこと
6.2 スピーチの練習方法
6.3 スピーチ練習の結果を議論に反映させよう


第3部 試合のやり方

ここまで準備してこれば、あとは試合でそれを発表するだけです。試合で気をつけるべきことから、どのようにスピーチを進めていけばよいのかという技術的な部分までを説明しておきます。ここで説明する部分は実際にやってみて気づく部分も多いので、最初はなかなか説明どおりには実践できないと思いますが、懲りずに続ければ、絶対に能力は向上します。

第7章 試合でのスピーチ方法
試合の順番ごとに、それぞれの役割がどのようにスピーチすればよいかを解説していきます。

7.1 立論スピーチの方法
7.2 質疑応答の方法
7.3 第一反駁の方法
7.4 第二反駁の方法
7.5 二立論形式のスピーチと戦略(発展編)

第8章 ジャッジのやり方(発展編)
ジャッジが試合でなされた議論をどのように判断し、勝敗をつけるかということを説明します。

8.1 ジャッジの役割と仕事
8.2 議論の判断枠組
8.3 細かな争点の評価
8.4 勝敗の評価
8.5 判定・講評の説明


第4部 試合後の反省

ディベートでは、試合の後に自分たちの議論を反省し、改良していくことが重要になります。一回一回の試合から学び、次にはより優れた議論を出すことがディベートで最も大事なことです。ここまでの復習も兼ねて、試合の経験を議論に反映させていく方法を説明していきます。

第9章 試合後の作業
次の試合ではより良い議論ができるように、改善すべきところは改善し、良かったところはさらに強化することを目指す必要があります。ここでは、試合の結果を分析し、それを議論の再構築に生かす方法を説明します。

9.1 試合結果の分析
9.2 相手の議論の分析
9.3 議論の再構築
9.4 よりよいスピーチに向けて

終章 講座のまとめ
ここまでで学んだ内容を簡単に振り返り、ディベートを実践するときの心構えなど、大切なことを復習して講座を終わります。



参考文献

安井省侍郎『初心者のためのディベートQ&A(第4版)』ディベート・フォーラム出版会,2004
蟹池陽一ほか『現代ディベート通論復刻版』ディベート・フォーラム出版会,2005
西部直樹『はじめてのディベート』あさ出版,1998
松本茂『日本語ディベートの技法』七寶出版,2001
北野宏明『ディベート術入門』ごま書房,1995
茂木秀昭『ディベートが面白いほどできる本』中経出版,2006
Roy V.Wood・Lynn Goodnight:Strategic Debate(4th edition),National Textbook Company,1994

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